会長挨拶

 このたび理事会の決定にしたがって会長に就任することになりました。会員の皆様のご協力をいただきながら、三年間の任期をつとめていきたいと思います。

 コロナ禍で教育や研究のスタイルが大きく変化しました。本学会会員の多くは、海外渡航の制限のためフランスなど現地での調査を行うことができず、試行錯誤の2年半だったことと思います。本学会の運営についても、オンラインでの学会大会を開催せざるを得ない状況が2年間続きました。やむを得ず導入されたオンラインでの研究会や理事会ですが、そのメリットにも気づかされました。全国に会員がいるため、移動せずにそうした会議に参加できるのは、感染予防だけでなく移動にかかる時間や経費の観点からもメリットがありました。その一方で、オンライン会議を行うには通信状況が確保されていなければならず、また事務局にかかる負担が大きいこともわかりました。さらに、対面での会議ではふつうにあった他愛ない雑談がなくなったことは、会員同士や研究を新たにつなぐ機会を失わせました。このことは学会の運営上、長期的にみると憂慮すべき点であると感じます。

 その意味では、今年は対面で学会をようやく開催できそうな状況になっていることは大変喜ばしいことです。ちょうど本学会の創設40周年にあたり、これまでの本学会の活動を振り返る良い機会となります。ぜひ奮ってご参会ください。

 また、オンラインを機に本学会ホームページをご覧になった院生や研究者の方々におかれましては、本学会ではフランスだけでなく広くフランコフォン地域における教育に関する研究を行っている学会ですので、ぜひこの機会に大会へご参加ください。

2022年6月20日
鈴木規子